松田先生ラジオ出演16 さし歯の矯正治療
52歳 匿名希望の女性からFAXを頂きました。「大人でも矯正治療が出来ることを、この番組で初めて知りました。子ども達も独立し、これからは自分のために生きようと、長年の悩みだった歯並びを治療しようと思っています。ただ、私にはブリッジをしている歯があるので心配です。治療は出来ますでしょうか?」というご相談ですが、先生、ブリッジというのは、抜けた歯にかぶせ物をしているという事ですよね。この場合は、矯正治療はできるんでしょうか?
先生:はい、基本的には矯正治療をすることが出来ます。ブリッジは、抜けた歯の両隣の歯を土台にして、橋渡しの部分を切断して、一つずつのかぶせ物にしてから、矯正治療をすれは可能ですよ。
通常の矯正治療と同じように治療ができますか?
先生:ブリッジがかかっている両隣の歯には、負担がかかっていると思います。健康な歯を動かす場合より、弱い力でゆっくり動かす必要があります。歯は、根の周りにある「歯根膜」の働きにより、周りの骨が溶けたり作られたりして動いていくものですから、「歯根膜」が健全であれば大丈夫です。逆に、人工の歯を入れていた部分のすき間を利用する事が出来ますので、よりきれいに歯を並べられる場合もありますね。
さし歯でも可能ですか?
先生:さし歯では、矯正器具を歯の表面につける場合、、天然の歯より取れやすくなる傾向がありますが、基本的には可能です。ただし、インプラントなどで人工の根になっている場合は、「歯根膜」がありませんから、矯正治療は不可能です。
ブリッジやさし歯なら基本的に可能という事ですね。
先生:「歯根膜」の部分が健康なら、歯を動かせないわけではありません。ブリッジをしている歯があってもあきらめないで、ぜひ、専門医にご相談の上、治療を受けてみて下さい。
これからの人生を自分のために生きようと思われたわけですもんね。チャレンジして頂きたいですよね。