松田先生ラジオ出演9 顎の小さい子供の矯正
「5歳の娘の乳歯がでこぼこに生えてきています。娘はお友達と比べると顎がとても小さいのです。このままでは歯が永久歯に生え替わるだけのスペースが無いように思います。永久歯がでこぼこに生える前に、何とかしたいのですが、5歳から矯正するのは早いですか?」という事ですが…
先生、まだ永久歯に生え替わっていない5歳からでも、矯正治療をした方がいいんですか?
先生:そうですね。まず今の状態を歯医者さんに診てもらって、治療をするのであれば、治療の開始時期を相談するのが良いと思います。一般的には永久歯が生え始める頃、つまり小学校の1年生~2年生ぐらいから始め、顎の成長が止まる18歳位までの間に、治療をするのが良いのです。顎の成長を利用しながら矯正治療ができますからね。
顎の成長を利用するというのは、どういう事ですか?
先生:毎年、お子さんの背が伸びるように、顎の骨も成長してゆきます。この時期に顎の成長を促すような装置をつけて、永久歯が良い位置に生えるためのスペースを、なるべく確保できるようにします。
どんな装置でスペースを確保するのですか?
先生:たとえば、入れ歯のような装置に拡大ネジがついていて、そのネジを調節しながらスペースを作ったりしてゆきます。それから、今の段階では、ご家庭でも顎の成長を促すように、よく咬む習慣をつけてあげると良いですね。
「現代人は、昔に比べて硬い物を食べなくなったから、顎が小さくなった。」なんて言われていますよね。
先生:そうです。ですから、なるべく野菜を大きく切ったり、柔らかい物だけを食卓に並べるのではなく、咬み応えのあるような食品を食べさせるようにしてあげて下さい。それから、12歳ぐらいまで、部分矯正などをしながら、治療することも出来ますので、まずはご相談になると良いですね。
今の状態を歯科の先生に診てもらった上で、ご家庭でもよく顎を成長させるような工夫を行なって下さいという事ですね。